地域住民が防災方法を紹介する番組「安心ほっとさん」の一場面(京丹波町CATV提供)

地域住民が防災方法を紹介する番組「安心ほっとさん」の一場面(京丹波町CATV提供)

 関西大社会安全学部の学生たちが、防災をテーマに京丹波町ケーブルテレビ(CATV)とCMや番組の共同制作を重ねている。身近な情報発信の継続が地域の防災力向上につながっているといい、防災情報の活用などを学ぶ学生のアイデアに期待が寄せられている。

 2015年8月から授業の一環で同テレビと提携し、メディアを通して住民の防災意識を高めるプロジェクトとして取り組んでおり、府の「1まち1キャンパス事業」の支援を受けている。

 2017年3月には学生たちの意見を踏まえ、山火事の原因になりやすい野焼きなど住民に身近なテーマで番組を企画し、火災の危険を訴える「安心ほっとライフ」として放映。学生自らリポーターや編集にも携わり、住民目線で防災法を紹介する番組「安心ほっとさん」も手掛けた。

 19日に町役場で発表会があり、2018年11月に質美地区全178世帯に行ったアンケート結果(回収率59・6%)で、「番組を視聴して防災への関心が高まった」と答えた人が前年の36%から51%に増え、CMと音声告知放送の両メディアによる情報発信で、「意識が高まった」人は20%から80%と4倍に増えた、と報告した。

 4年生4人が「防災情報に触れる機会が多いほど防災意識が高まり、行動につながる。複数メディアを組み合わせると想定以上の成果が出た」と分析し、出席者が注目した。

 「安心ほっとさん」の制作を担当した4年押井菜摘さん(22)は「必要なことを伝えるのが難しかったが、地域防災の意識づくりに貢献でき、やりがいがあった」と振り返り、同テレビは「番組が継続できているのも学生のアイデアのおかげ。町民と学生の対話も広がった」と評価した。

 学生と活動に携わってきた近藤誠司准教授は「防災力向上には継続が大切。共同制作を通し、学生と地域、地域内の交流が密になった」と成果を語った。