長寿寺の寺宝が虫干しされた本堂(滋賀県湖南市東寺5丁目)

長寿寺の寺宝が虫干しされた本堂(滋賀県湖南市東寺5丁目)

全国でも極めて珍しいとされる「地蔵曼荼羅」。六臂地蔵の周囲に1万2千体の地蔵が描かれる

全国でも極めて珍しいとされる「地蔵曼荼羅」。六臂地蔵の周囲に1万2千体の地蔵が描かれる

 滋賀県湖南市の長寿寺で15日、寺宝の掛け軸などの虫干しがあった。住職や信徒ら約30人が国宝の本堂につるし、破損状況を確認した。 


 虫干しはお盆の時期に行うことが多いが、同寺は夏の湿気を避けるため毎年この時期に行っている。作業は午前9時から始め、信徒らが宝物庫から県指定文化財で極楽浄土を描いた「観経変相図」(鎌倉期、南北朝期)、「聖観音曼荼羅(まんだら)図」(時期不詳)など計37点を運び出した。

 今年は約20年ぶりに「地蔵曼荼羅図」も修復のため虫干しした。六本の手を持つ「六臂(ろっぴ)地蔵」の周囲に約1万2千体の小さな地蔵菩薩(ぼさつ)が描かれた図像で、県によると、指定文化財ではないが全国でも極めて珍しい図像で質も高いという。

 いずれも普段は一般公開しないため信徒や観光客らが近寄って見入っていた。藤支良道住職(48)は「次の世代に引き継いでいく思いを込めて作業をした」と話していた。