大津地裁

大津地裁

竹生島の宝厳寺唐門(長浜市早崎町)=同市提供

竹生島の宝厳寺唐門(長浜市早崎町)=同市提供

 琵琶湖の竹生島(滋賀県長浜市)に建つ宝厳寺の国宝などを修理する滋賀県発注工事を巡り、県職員が業者に入札情報を漏らしたとされる事件で、官製談合防止法違反の罪などに問われた県文化財保護課主査(41)と、公契約関係競売入札妨害の罪に問われた長浜市の工務店の元社長(61)の初公判が16日、大津地裁(大森直子裁判官)で開かれた。

 2人とも「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。

 起訴状によると、2人は共謀し、2018年度と昨年度に行われた同寺の唐門(国宝)や観音堂(重要文化財)などを保存修理する工事の一般競争入札で、非公表の予定価格(落札できる上限価格)に近接した金額を主査が元社長に電話で教え、18年度は1億1732万円(税抜き、落札率99・5%)、昨年度は9256万円(同、同99・7%)で同社に落札させ、入札の公正を妨害した、としている。

 県によると、主査は国が承認する「文化財建造物修理主任技術者」で、県内の国宝修理の大半を監理していた。16年度から同工事の設計監理の現場責任者を務め、予定価格の基になる設計価格を知る立場だったという。

 宝厳寺は西国三十三所三十番札所で、長浜城を築いた豊臣秀吉と関係が深く、唐門は秀吉の墓所とされる豊国廟(京都市東山区)の極楽門を移築したと伝わり、元々は大坂城の堀の極楽橋の遺構とされる。同工事は13年度から国、県、長浜市の補助を受け、事業費8億5千万円をかけ進められ、今年4月末に完了した。