大林宣彦監督(2015年撮影)

大林宣彦監督(2015年撮影)

三船敏郎賞を受け、感慨を語る小林稔侍さん(京都市東山区・祇園花月)

三船敏郎賞を受け、感慨を語る小林稔侍さん(京都市東山区・祇園花月)

 オンライン開催中の京都国際映画祭で17日、日本映画の発展に貢献した人に贈られる牧野省三賞の発表があり、4月に死去した大林宣彦監督に贈られた。優れた俳優に贈られる三船敏郎賞には、小林稔侍さん(79)が選ばれた。

 発表や授賞式は祇園花月(京都市東山区)からオンラインで配信された。牧野賞の選考について、映画祭名誉実行委員長の中島貞夫監督は「大林監督は自主映画を作ることから監督の道を開き、遺作『海辺の映画館』では戦争に明け暮れた日本の過去を振り返り、現在を見続けるなど生涯現役を貫いた」と評価した。

 大林監督の妻・恭子さんは「牧野さんのチャンバラ映画を昔、大林に誘われて、たくさん見た記憶があります。大林にとって、日本映画の続きをやらせていただきましたことを大変うれしく思っております」とメッセージで感謝を伝えた。

 三船賞の小林稔侍さんは、いぶし銀の優しさがにじむ演技に定評があり、大林監督の遺作「海辺の映画館」でも映写技師役を好演したことが評価された。小林さんは「思えば昭和36年に、この京都に初めて仕事として通い始めた。今日の感謝を忘れることなく、俳優生活の糧にさせていただきます」と、感慨を語った。

 映画祭は吉本興業などでつくる実行委が主催。今年は新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインで18日まで開いている。映画祭のホームページから新旧約100作品の映画やアート関連の動画を見ることができる。