DVDで貸し出す尾上松之助主演の「忠臣蔵」の一場面。二条城撮影所で作られた

DVDで貸し出す尾上松之助主演の「忠臣蔵」の一場面。二条城撮影所で作られた

 日本初の映画スター・尾上松之助(1875~1926年)が主演した現存最古の「忠臣蔵」映画を楽しんでもらおうと、「尾上松之助遺品保存会」(事務局・京都市下京区)が、京都や滋賀の高齢者施設向けにDVDの無料貸し出しを始めた。「コロナ禍でレクリエーションが制限され、ふさぎがちな気分を、“目玉の松ちゃん”の壮快な忠臣蔵で発散してもらえれば」と利用を呼び掛けている。

 京都初の撮影所として明治時代末期に二条城西南にできた撮影所で1910年代に作られた白黒映画。二条城を赤穂城に見立ててロケをしたシーンもある。

 監督・総指揮は「日本映画の父」牧野省三。松之助が大石内蔵助など主要な役を務める。本来は無声映画だが、昭和10年前後に活弁や浪曲の音声が加えられたフィルム映像を、版元のマツダ映画社(東京都)の協力を得てDVD化した。

 保存会は、松之助の名前を後世に伝えようと活動を続ける。松野吉孝代表(68)は「松之助は社会福祉にも力を入れていた。コロナ禍の中、松之助に代わってDVDに“慰問”してもらう。老人ホームやグループホーム、デイサービスなどで3密を避けながら上映してもらえれば」と語る。

 75分。貸出期間は約2週間。貸し出しは12月28日までの予定。