市政協力委員制度や町内会の在り方について議論された京都市議会の文化環境委員会(中京区・市役所)

市政協力委員制度や町内会の在り方について議論された京都市議会の文化環境委員会(中京区・市役所)

 京都市が市政協力委員に委託する「市民しんぶん」の配布について、市議会文化環境委員会は21日、配布方法の見直しを求める陳情の審査を行った。主に配布を担う町内会は高齢化で活動の維持に課題があるため、与野党の議員が制度の実態把握や見直しの検討を要請。市は「地域コミュニティー活性化の役割を果たしている」とし、現行の配布方法を維持する考えを示した。

 陳情は、伏見区の藤森学区自治連合会が提出。高齢化や共働き世帯の増加で町内会の担い手が不足する現状を訴え、役員の負担となっている市民しんぶんの配布作業の業者委託やデジタル化などを要望している。

 各議員は、配布方法に伴う課題を指摘した。民主・市民フォーラムの山岸隆行議員は、市民しんぶんの配布率が8割にとどまることを問題視し、「市政情報はまちに関心を持ち市政に参加するきっかけになる。大きな痛手だ」と改善を要望した。共産党の玉本なるみ議員も「負担が増え、町内会の活動に参加できないと抜ける方が問題。陳情は全市的な意見ととらえるべき」と訴えた。

 議論は、1953年に発足した市政協力委員制度そのものにも及んだ。自民党の椋田隆知議員は「大変根深い陳情。京都の市民文化が問われている」と指摘。消防団など他の住民団体でも活動に課題を抱える現状に触れ「財政が厳しい折だが、事業に組み入れて何かしらの変化をもたらして」と求めた。

 市地域自治推進室は広報物の配布時期を統一するなど負担軽減の取り組みを説明した。同室の担当者は「市民自らが市政の一翼を担う京都ならではの地域力を生かした制度」と重要性を強調した上で、「地域コミュニティー活性化の観点を大切に丁寧に検討したい」と述べた。