フロントで京都市の宿泊税について説明を受ける外国人観光客(右)=左京区 

フロントで京都市の宿泊税について説明を受ける外国人観光客(右)=左京区 

 京都市内の宿泊施設利用者に課税する「宿泊税」が昨年10月に始まったのを受け、市内の簡易宿所経営者らでつくる団体が経営者や観光客に行ったアンケートの結果をまとめた。「お宿バブル」でゲストハウスやホステルなどの簡易宿所が急増。価格競争が激化する中で、約4割の事業者が値上げを避けるため、宿泊税分を実質的に自己負担していることが分かった。7割超の事業者は経営の悪化を訴えた。

 京都簡易宿所連盟が昨年12月~今年1月に実施した。連盟会員の経営者50人と会員らの簡易宿所を利用した国内外の宿泊客672人から回答を得た。

 宿泊税の徴収開始を受け、経営者の40%は、総額を変えずに内税表記とするなど実質的な値下げで課税分の負担を吸収していた。理由として「施設の過剰供給で異常なまでの価格競争が起きていて、宿泊税の一部を自己負担している」との声を取り上げている。

 制度全体に関する意見では、徴収や説明の煩雑さを挙げる声が目立った。予約サイトによっては宿泊税を表記できず、事前決済の宿泊料とは別に現地で徴収する必要があるという。宿泊税を知らなかった客とのトラブルや支払い拒否、キャンセルにつながったとする回答があった。また、「宿泊税の用途が見えず、宿泊客に説明できない」との意見もあった。

 経営状況について「少し悪くなった」と「かなり悪くなった」を合わせた経営者の割合は、17年に行った同様の調査に比べ13ポイント上昇の74%となった。

 宿泊客の調査では、大半の簡易宿所が含まれる1泊料金2万円未満を一律200円とする課税額について、アジア系の観光客や連泊客を中心に「高い」とする声が目立った。同連盟は「一律200円という税額には不公平感があり、距離が近く1万円未満非課税の大阪に宿泊客が流れる恐れがある。一定税率の導入や低価格帯の減額を求めたい」としている。

 京都市の昨年末時点の簡易宿所施設数(速報値)は2851施設で、2016年度の1493施設からほぼ倍増している。本年度も新規許可件数が毎月60件前後で推移している。ホテルの建設ラッシュも含め、「お宿バブル」とも言われる状態が続く一方、簡易宿所は競争激化で廃業も増えている。