手水鉢にプカプカ浮かぶアヒルたち(京都市東山区・粟田神社)

手水鉢にプカプカ浮かぶアヒルたち(京都市東山区・粟田神社)

ちょうずの水面に浮かぶアヒルたち。吐水する金属製の竜は当惑気味?(京都市東山区・粟田神社)

ちょうずの水面に浮かぶアヒルたち。吐水する金属製の竜は当惑気味?(京都市東山区・粟田神社)

体勢が崩しても宮司さんが直してくれます(京都市東山区・粟田神社)

体勢が崩しても宮司さんが直してくれます(京都市東山区・粟田神社)

 神社やお寺で参拝前に手を洗い、口をゆすぐ手水。最近では色とりどりの花を水面に浮かべる「花手水」を行う社寺が増えました。しかし京都市東山区の粟田神社では、意外なものが、手水の水に浮かんでいます。それは黄色いアヒルのおもちゃ「ラバー・ダック」です。黄一色に染まったいわば「アヒル手水」。思わず「かわいい」と言ってしまいそうな手水になった経緯を神社に尋ねました。


 粟田神社は、平安時代に創建されたと伝わる由緒ある神社です。東海道沿いにあることから旅行守護の神様として知られます。また境内には付近に多く住んだ刀工ゆかり鍛冶神社があります。


 そんな粟田神社の手水がなぜ、アヒルに占領されているのでしょうか。


 現在はアヒルたちが楽しそうに泳いでいるちょうず鉢ですが、実は3月以降、新型コロナウイルス感染予防の一環で水は抜かれていたそうです。水を抜き、ひしゃくも撤去し、人が近づくと水が出る自動式の吐水口を新設して、手水ができるようにしていました。しかし「ちょうず鉢が空の状態では殺風景では?」と、10月16日に氏子の男性が神社にラバー・ダック約150個を持参。佐々貴敏道宮司が早速浮かべたそうです。


 直径約1・5メートルで石製のちょうず鉢には黄色いアヒルたちがプカプカ浮かんでいます。長年手水を見守ってきた、吐水する金属製の竜は、どこか当惑気味の表情でアヒルを見つめています。風が吹くとアヒルたちは集団で移動を開始。中にはほかのアヒルとぶつかって体勢を崩すものも。でも問題はありません。救いの手がやってきます。「すぐにひっくり返るなあ」といいながら、佐々貴宮司が姿勢を直してくれます。


 宮司が10月18日にアヒルたちが浮かぶ手水の写真をツイッターで公開すると、3000回以上のリツイートと6000回以上の「いいね」が寄せられました。佐々貴宮司も「こんなに数字が伸びるとは」と驚いた様子です。リプライ欄には「かわいくて癒やされます」「きっと神様もニッコリですね」といったコメントが並びます。


 佐々貴宮司は「お参りする際に手を清めるとともに、心を和めてもらえれば」と話します。当面「アヒルたちが汚れるまで」(佐々貴宮司)は続けるそうです。