プラネタリウムに映し出される星や星座(大津市科学館提供)

プラネタリウムに映し出される星や星座(大津市科学館提供)

琵琶湖のプランクトンを観察する顕微鏡。コロナ対策のため、モニターを取り付けた(大津市本丸町・大津市科学館)

琵琶湖のプランクトンを観察する顕微鏡。コロナ対策のため、モニターを取り付けた(大津市本丸町・大津市科学館)

開館50周年を迎えた大津市科学館(大津市本丸町)

開館50周年を迎えた大津市科学館(大津市本丸町)

 プラネタリウムや、琵琶湖の環境保全を呼び掛ける展示物などで、子どもたちに学びの機会を提供している大津市科学館(同市本丸町)が10月、開館50年を迎えた。滋賀県内唯一の科学館で、「子どもたちが科学の基礎や天体に興味を持つきっかけになってきた。今後も科学の扉を開く場としてあり続けたい」としている。

 市科学館は、1968年のびわこ大博覧会でにおの浜に作られた建物を利用し、70年10月1日に開館。74年にプラネタリウムが設置され、76年にはSLの展示も始まった。92年に現在の場所に新設された市生涯学習センターに併設され、展示ホールには年間4万人以上が訪れる。

 メインのプラネタリウムは2012年にリニューアルされた。直径12メートルのドームに360度デジタル映像が広がる。開館当初から市内の小学6年生は授業の一環で鑑賞する。今月6日には保育園児らが訪れ、近江大橋や比叡山が見える大津のまちの夜空を上映。子どもたちの目の前には、宇宙に飛び込んだような星空が広がった。

 上映では、アニメを併用しながら幼稚園や小中学校で教員経験のある職員が語り掛けて解説する。例えば、惑星の紹介では土星をドームに拡大して表示し「輪っかは氷の粒々でできてるよ」と説明。同館次長の古川恵子さん(60)は「自動音声にはない解説で、より興味を抱いてもらいたい。子どもたちの反応を見て柔軟に間合いを取り、説明内容を考えている」と話す。目や耳が不自由な人向けのプログラムもある。

 展示ホールでは、ビワコオオナマズを紹介し、竜巻と台風を発生させる装置もある。琵琶湖のプランクトンを見るコーナーは、新型コロナウイルス感染対策で顕微鏡にモニターを取り付け、レンズをのぞかなくても観察できるようにした。「実物に触ったり、実際にやってみる経験を通してどの年代の人も新たな発見をしてほしい」と古川さんは話す。

 92年の移転時から数え、本年度は展示ホールの来館者が100万人に到達する見込みだった。だがコロナ禍で一時休館し、再開後も入場制限で来館者が激減。50周年を祝うイベントもできないが、半世紀の歩みを振り返る写真展を催している。

 初代プラネタリウムの建設中の様子やSLが駅から陸上輸送で運び込まれる光景などを切り取った約120枚のパネルが並ぶ。写真展は12月27日まで。