会社から送られてきた求人票をとじたファイル。コロナ禍で高校生の就職活動にも影響が出ている(京都市伏見区・京都すばる高)

会社から送られてきた求人票をとじたファイル。コロナ禍で高校生の就職活動にも影響が出ている(京都市伏見区・京都すばる高)

 新型コロナウイルスの感染拡大が高校3年生の就職活動に影を落としている。4、5月の一斉休校の影響で始動が遅れた上、求人数が前年より減少。今年は採用試験が例年より1カ月遅れの今月16日に解禁されたが、生徒たちは戸惑いながらも希望の企業への就職を目指して取り組んでいる。

 「今年は採用人数を減らすと人事担当の人が言っていました」。京都市内の府立高3年の男子生徒(18)が不安げな表情で語った。交通関連会社の採用試験を受けたが、求人数を絞ると聞かされ結果が心配だという。

 今年は新型コロナの影響で求人数が減っている。京都労働局によると、府内企業の高卒求人数は8月末現在4290人で、前年度の5824人から26・3%減った。宿泊や飲食、製造、小売り、卸売りなどの業種で減少が目立っているという。一方、就職希望の府内の高校生は7月末で1728人(前年比6・8%減)となっている。

 京都すばる高で進路指導を担当する松尾俊明教諭は「7月下旬までは求人会社数は例年並みだったが、1社当たりの求人数が減った。特に大手ホテルでは前年は京都で働ける6社から求人があったが、今年は1社に減った」と説明。8月に入ると求人会社数も急減したといい「生徒が1社目が不採用だった時、2社目以降の選択肢が狭まるかもしれない」と懸念する。

 4、5月の一斉休校の影響もある。例年であればこの時期に生徒たちが自らの将来像や適正を分析し、志望する会社を精査するが、洛水高の磯部勝紀副校長は「休校によって『何がやりたいか』『何に向いているか』などを考える時間が十分に取れず、バタバタと会社を選んだ生徒もいた」とし「学校としても全員就職できるよう丁寧に指導したい」と話す。

 授業の遅れを取り戻すため夏休みも短縮されたため、製造業を目指す宇治市内の府立高の男子生徒(18)は「面接の対策をする時間が不足した。結果はどうなるか分からないが全力で取り組みたい」と語る。