日本電産の9月中間・連結決算(表の数字の単位は百万円。▲は減)

日本電産の9月中間・連結決算(表の数字の単位は百万円。▲は減)

 日本電産は26日、2021年3月期(国際会計基準)の連結業績予想について、7月公表の売上高1兆5千億円を1兆5500億円(前期比1・0%増)に上方修正した。新型コロナウイルス感染症の影響で減少した製品需要が上期の後半に持ち直した結果を反映した。コロナ禍で大きく落ち込んだ収益は下期も回復を続け、期初に見込んだ減収予想から一転、過去最高の売上高更新を見通す。

 永守重信会長は同日のオンライン説明会で、「コロナ第2波や第3波の拡大懸念もあるが、4月に経験した混乱期に比べれば対策が講じられる。下期に改善スピードをさらに上げる」と述べた。

 税引前利益予想も従来予想を110億円引き上げて1360億円(29・3%増)に上方修正。企業売却に絡む損失を前期に計上した反動により大幅増益を見込む純利益も、さらに50億円引き上げて1050億円(79・6%増)に見直した。
 

 修正要因は20年7~9月期の需要回復だ。新型コロナが世界中で猛威を振るった4~6月期は一部の部品受注が急減。7月以降は国内外で経済活動が再開し、車載部品や家電用モーターなど主力製品の需要が戻った。

 この結果、7~9月期の売上高は直前の4~6月期比で23・2%増の4149億円と、四半期で過去最高に。4月に就任した関潤社長と役割分担する「2トップ体制」も軌道に乗り、永守会長は「リズム感が合ってきて、経営は良い方向に向かっている」と強調した。原価低減など徹底したコスト改善も奏功し、本業のもうけを示す営業利益率は7~9月期で10%と、2年ぶりに2桁に回復した。

 同日発表の20年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比0・1%増の7517億円、税引前利益が4・2%増の660億円、純利益は79・2%増の487億円となり、増収増益を確保。主力の精密小型モーターがデータセンターやテレワークの浸透で需要が拡大したパソコン向けで伸長し、車載部門などの落ち込みを補った。