「史上最高」の名品たち

 開館から60年、住友コレクションを収蔵する泉屋博古館(京都市左京区)で、これまで多くの来館者を魅了してきた名品たちが一堂にそろう「オールタイム・ベスト(史上最高)」の企画展が幕を開ける。

板谷波山《葆光彩磁珍果文花瓶》大正6(1917)年 重要文化財


 国宝2件、重要文化財12件を含む約200点。中国の書画や文房具、日本の書画、茶道具のほか、大阪万博に合わせて建設された青銅器館が50年を迎えることから、貴重なコレクションとして評価の高い青銅器や鏡も出展する。

《鍍金魁星像》明・16世紀


 南宋時代の宮廷画家閻(えん)次平の作とされる国宝「秋野牧牛図」は紅葉する大樹の下でくつろぐ牛や牛飼いを描いた作品。重文「佐竹本三十六歌仙絵切『源信明』」は一度も茶会で使われなかったという秘蔵の一幅。青銅器「戈卣(かゆう)」は2羽のミミズクが背中合わせとなったかわいい形が印象的だ。

伝 閻次平《秋野牧牛図》南宋・13世紀 国宝
《佐竹本三十六歌仙絵切「源信明」》鎌倉・13世紀 重要文化財
《戈卣》商・紀元前12~前11世紀


 伊藤若冲の初期の日本画は、メジロの柔らかい羽を繊細に表現し、晩年の作とは異なる味わいを見せる。同館が誇るスターの共演に、住友コレクションの多彩さと、15代当主・住友吉左衞門友純(ともいと)(春翠(しゅんすい))ら収集家の美術品に対する造詣の深さが伝わってくる。

伊藤若冲《海棠目白図》江戸・18世紀


 泉屋博古館は「せんおくはくこかん」と読むが、あまり知られていないのが悩みでもある。企画展のタイトルに館名を入れ、読み方の由来も紹介する。学芸員の竹嶋康平さんは「心に残る作品を見つけてもらい、その分野の企画展にも再び足を運んでもらうきっかけになってほしい」と語る。


【会期】 10月30日(金)~12月6日(日)会期中、展示替えあり。月曜と11月24日は休館。11月23日(月・祝)は開館
【開館時間】 午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)
【入館料】 一般800円、高・大生600円。中学生以下と障害者手帳提示の人は無料
【会場】 泉屋博古館(京都市左京区鹿ケ谷下宮ノ前町)
【関連イベント】
・水曜日のギャラリー・トーク
 11月4、11、18、25日、12月2日の各日午後3時~、講堂。定員40人
・ギャラリー・トーク(青銅器・鏡篇)
 11月19日午後3時~、講堂。定員40人
 開催日7日前の午前10時から075(771)6411で予約受け付け。要入館料
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、予定変更や中止の可能性あり。ホームページで確認を
【主催】 泉屋博古館、京都新聞