「脱はんこ」に向けた全庁調査に着手したことを明らかにした西脇知事(京都市上京区・府庁)

「脱はんこ」に向けた全庁調査に着手したことを明らかにした西脇知事(京都市上京区・府庁)

 行政手続きの「脱はんこ」化に向け、京都府の西脇隆俊知事は27日の府議会で、初の全庁調査に乗り出したことを明らかにした。府民や事業者に押印を求めるケースがどれだけあるかなどを把握するのが狙いで、利便性の向上や新型コロナウイルスの感染予防を踏まえ、可能な手続きから積極的に電子申請を導入する方針。

 府によると、府庁や各広域振興局で取り扱っている手続きの多くは押印を求めている。ただ、どれだけの手続きがあるのか全体数をつかめていないため、このほど調査に着手した。

 調査後は、電子申請の導入や押印の省略化が可能か、一定の基準を設けて検討するという。西脇知事は同日に開かれた府議会決算特別委員会の総括質疑で「何が府民にとって望ましいかという観点から、手続きの改善に取り組む」と意欲を示した。

 電子申請については、昨年度までに公文書の公開申請や自動車税の住所変更など48の手続きで導入している。各手続きにおける電子申請の利用割合は、開始当初(2008年)は10%を下回っていたが、昨年度には42・8%まで広がった。

 さらに本年度は新型コロナの感染防止のため、休業支援給付金や中小企業者支援補助金など五つの手続きで電子申請を採用。外出自粛の影響で利用率が7割を超える手続きもあった。また、庁内業務についてもペーパーレス化を進めており、押印を必要としない電子決裁は8割を占めている。

 一方、京都には印章など伝統に根差した押印の文化もあることから「全てをなくすのではなく、見直すものと守り伝えていくものと切り分けて考えていく」(府政策法務課)としている。