進路について教員と話し合う高校3年生(京都市左京区・洛北高)

進路について教員と話し合う高校3年生(京都市左京区・洛北高)

 新型コロナウイルスの影響で、京都府や滋賀県の大学が2021年度入試の内容や実施方法を見直している。感染予防や学習の遅れを考慮して試験内容を変更したり、試験当日の感染対策を強化したりしている。来年は大学入試センター試験に代わって大学入学共通テストが初めて実施されるだけに、高校3年生たちは不安を抱きながらも冷静に志望校を目指して努力している。

 「きちんと評価されるだろうか」。府立高3年の男子生徒(18)が打ち明けた。志望する京都工芸繊維大は感染予防のため総合型選抜(AO入試から改称)の1次選考が出願書類による選考だけになった。前年は講義の受講とリポート作成などもあり、今回は自らを表現する機会が減ったため不安があるという。同大学は「1次は書類だけになったが最終まで丁寧に選考したい」とする。

 感染予防で密集や密接の回避が求められることを受け、入試内容を変更した大学は少なくない。滋賀大教育学部は一般選抜前期日程の保健体育の実技検査で柔道と剣道を行わないと決めた。「受験生が密接すれば感染につながる恐れがあると判断した」という。

 出題範囲を縮小する動きも出ている。今年は4、5月の一斉休校で授業が遅れており、高校によって学習進度に差がつく可能性があるためだ。各大学は公平性の確保に向けて知恵を絞っており、京都先端科学大は公募推薦入試、一般入試の物理では「様々な運動」と「波」の2分野に絞って出題すると決めた。

 また京都教育大や滋賀県立大は一般選抜の数学Ⅲで「発展的内容を出題しない」と公表。京都大や滋賀医科大も各科目で「発展的内容を出題する場合、これまで以上に丁寧に設問中に必要な説明を加える」などと対応方針を示した。