グループ展の会場となっている亀岡商工会館。建物はツタに覆われている(京都府亀岡市追分町)

グループ展の会場となっている亀岡商工会館。建物はツタに覆われている(京都府亀岡市追分町)

壁がはがれ落ちた部屋で作品を並べる出展者

壁がはがれ落ちた部屋で作品を並べる出展者

 老朽化が進んで今はほとんど使われていない亀岡商工会館(京都府亀岡市追分町)を会場に、若手写真作家7人が、グループ展「空白の痕跡」を開いている。壁がはがれ落ちたりツタに覆われたりした風変わりな空間が、個性的な写真を引き立てている。

 同会館は1958年、保津川下り乗船場を兼ねた4階建ての観光ホテルとして亀岡駅北側の川沿いに完成。その後は亀岡商工会議所の事務局となり多くの事業所が入居したが、99年に移転し、現在は大半が空き部屋となっている。

 河川改修や耐震性の問題で数年以内に取り壊される計画もあり、今のうちに建物を生かそうと、写真家マツオカヒロタカさん(28)=京都市中京区=が企画した。空虚な建物の雰囲気に作風が合う仲間を関西一円から集めた。

 メイン会場となるのは、廊下を挟んで洋室が並ぶ3階。男性がメーキャップで変身する過程を撮った写真や、拾ったネガをあぶり出した作品など、作家の個性があふれる。天井の壁がはがれた無機質な部屋には、あえて鮮やかな色の写真を並べて対比させた。

 マツオカさんは「壊される前の建物は『空っぽの入れ物』のようで、中にどんな作品が入っても呼応する」と語る。11月8日まで(4~6日は休み)、午前10時~午後6時。無料。