京都府が開発したコメの新品種「京式部」(10月28日、京都市上京区・府庁旧本館)

京都府が開発したコメの新品種「京式部」(10月28日、京都市上京区・府庁旧本館)

 京都府はこのほど、開発したコメの新品種を「京式部(きょうしきぶ)」と名付けたと発表した。府が独自に開発したのは初めて。夏の暑さに強く、香り高いのが特長という。一般への販売は来秋を予定している。


 温暖化によるコメの品質低下や産地間競争の激化を受け、2017年度から国と開発を進めていた。京式部は府内で主に栽培されるコシヒカリなどに比べて暑さに耐性があり、香りと色つや、ほどよい粘りと甘みを兼ね備えている。

 京都市上京区の府庁旧本館で名称の発表会があり、関係者が出席した。西脇隆俊知事は「薫りの物語と言われる『源氏物語』作者の紫式部を連想してもらい、華やかさや平安の雅を感じてほしいという思いを込めた」と由来を説明した。

 試験栽培に協力している京丹後市の山口義雄さん(65)は「よりおいしく仕上げるため、研究や努力を重ねたい」と力を込めた。老舗料亭の後継者らでつくる京都料理芽生会の会長で、開発に携わった園部晋吾さん(50)は「(茶碗に)よそった時の感じがとても良い。粒の大きさもコメの存在をしっかりと感じられる」と話した。

 11月1日から1カ月間、同芽生会の一部会員店で京式部の新米を使ったメニューを提供する。食卓には来年産から並び、府は年間生産量100トンを目指すとしている。