出町の「餃子の王将」が閉店してしまう。ミスタードーナツ、出町座、りんごがたくさん積まれた八百屋さんと並んであの町で僕が大好きな場所のひとつだったので、とても寂しい。

 ミスタードーナツで朝から原稿や歌詞を書いて、王将で定食を食べて、次の朝のりんごを買って帰るのが京都に住んでいたときの僕のルーティンだった。きれいでメニューが豊富な王将も好きだけど、町中華の風情が色濃く残るクラシックな王将が大好きだ。

 今はもうない岩倉の王将の餃子丼の味はべったりと体に張り付いて取れることがない。餃子以外のなにもかもそのお店ごとに味が違う、そんな王将を巡って順番に麻婆豆腐や炒飯を試してみるのが僕の毎日の楽しみでもあったのだ。もう今、そんな王将は数えるぐらいしかなくなった。

 今住んでいる町の駅に入っている年季が入った中華屋さんも10月末で閉店してしまう。話をきいてみると、なんでも決算の時期の関係でこのタイミングで閉店するお店が多いらしい。なるほど確かにいきいきうどんも出町の王将も10月末で閉店だ。多分僕が気づいていないお店もたくさん閉まってしまうのだろう。

 11月になった途端、この世界のいろんな町の風景が変わってしまうのだ。