立憲民主党の福山哲郎幹事長

立憲民主党の福山哲郎幹事長

 参院の代表質問が29日始まり、トップバッターで立憲民主党の福山哲郎幹事長(京都選挙区)が立ち、2050年の温室効果ガス排出実質ゼロを所信表明で掲げた菅義偉首相の見解を問いただした。首相は30年時点での温室効果ガス削減目標について、来年11月に延期された気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)までに国連への通報を目指すと答えた。

 気候変動問題を「ライフワーク」とする福山氏は、温室効果ガスの排出量を「30年に45~50%削減、50年に実質ゼロ」とした国連事務総長の呼び掛けに応じなかった前政権から「一歩前進」と評価した。その上で、排出量実質ゼロの「カーボンニュートラル」を50年に達成する道筋への具体策として早急に国連に目標を再提出すべきと迫る一方、立民が原発ゼロ社会の早期実現を綱領に記している点から「まさか原発の割合を引き上げ、維持、推進をしていくつもりか」とけん制した。

 首相は、国連に対し削減目標をCOP26までに伝える考えを表明。エネルギー政策については徹底した省エネ、再エネの導入に取り組むとしつつ「原子力や石炭を含め、あらゆる選択肢を追求する」とも述べ、自民党幹部が言及する原発新増設を否定しなかった。

 代表質問終了後、福山氏は記者団に「カーボンニュートラルを根拠に原発を増やそうとする考えは筋が悪い」と述べた。首相が温室効果ガス削減の国連への通報時期を示したことについても「あまりに先のこと。それでは国際社会は納得しない」と厳しく評価した。

 また「自助」と「公助」の重きの置き方や選択的夫婦別姓への考え方の違いと並んで原発政策も次期衆院選の争点になるとし、「社会の在り方については明確に目指す方向が違うことも見えてきた」と論戦の意義を強調した。