京セラ9月中間・連結(表の数字の単位は百万円。▲は減)

京セラ9月中間・連結(表の数字の単位は百万円。▲は減)

 京セラが29日発表した2020年9月中間連結決算(国際会計基準)は、税引前利益が前年同期比43・4%減の482億円と大幅に減少した。新型コロナウイルスが猛威を振るった4~6月期に自動車向け部品や複合機の需要が大きく落ち込んだことが響いた。

 売上高は12・9%減の6960億円と、前年同期から1千億円以上減少。昨年買収した米工具販売会社の収益上積みに加え、第5世代(5G)移動通信システム向け部品は好調だったものの、自動車メーカーの相次ぐ減産で主力の車載部品が低迷。テレワークの拡大でオフィスで使う複合機の事業も停滞した。

 売り上げの落ち込みに加え、為替の円高も利益を押し下げ、純利益は42・4%減の343億円だった。

 ただ、第2四半期以降は徐々に回復が進んでいる。コロナ禍でまひした経済活動がいち早く正常化した中国市場向けは「車載部品の上半期の売上高が前年を上回った」(谷本秀夫社長)。複合機も7~9月期が前年の7、8割の水準まで戻っているという。

 通期では車載部品や半導体向けパッケージ製品の販売が想定より上振れるが、複合機や携帯端末は前期を下回る見込み。事業で得る利益の見通しも引き下げる一方、残業や出張抑制などによる経費節減効果を100億円見込んだ結果、21年3月期の連結業績予想は期初に発表した減収減益を据え置いた。

 オンラインで会見した谷本社長は「米中貿易摩擦の再燃が懸念されるが、コロナの影響は期末に向けて回復するという当初想定通りの動きになっている」と述べた。