大阪高裁

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 京都府福知山市の中学校でのいじめを巡り、情報公開請求後に学校日誌が廃棄され知る権利を侵害されたとして、同市の女性が市に慰謝料を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁が原告女性の請求を棄却した一審京都地裁判決を取り消し、市に1万5千円の賠償を命じたことが2日、分かった。判決は10月30日付。

 判決によると、原告の女性は2015年、長女が12年に中学校でいじめを受けていたとして市などを提訴。18年2月、訴訟に関連して市に08年度以降の学校日誌などの公文書開示請求を行った。市は18年5月、学校日誌などを同年4月に保存期間が経過したため廃棄したと通知した。

 一審京都地裁判決は「原告の大量の公文書開示請求により、事務の遂行を困難にした。日誌の廃棄は原告にも責任の一端はある」などとして女性の請求を棄却した。

 大阪高裁の石井寛明裁判長は判決理由で、女性の公文書開示請求は訴訟の証拠収集を目的として行ったことなどから「情報公開の趣旨・目的を大きく逸脱したものであると認めることはできず、権利の乱用には当たらない」と判断した。

 その上で、市教育委員会の担当者間の引き継ぎが不十分であったことなどから「違法な行為に当たる」と結論付けた。福知山市は「判決文の内容を精査し、対応を検討したい」としている。