京都地裁

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 昨秋行われた天皇即位に伴う祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」の諸儀式に京都府の西脇隆俊知事らが公務で参加したのは、憲法が定める政教分離の原則に違反するとして、府内の大学教員や宗教関係者ら12人が4日、西脇知事に対し、支出された公金約39万円の返還を求める訴えを京都地裁に起こした。

 訴状によると、昨年9月、南丹市で行われた大嘗祭に使うコメを収穫する儀式「主基斎田抜穂(すきさいでんぬきほ)の儀」や、同11月に皇居・東御苑に特設された大嘗宮で催された主要儀式「大嘗宮の儀」などに西脇知事や府職員らが参列し、給与や旅費計約39万円が支給された。宗教儀式に関与し、公金を支出することは憲法で規定する政教分離の原則に違反すると主張している。

 原告らは8月に府監査委員に住民監査請求を行ったが、10月に棄却された。

 平成の大嘗祭を巡っては、「公費支出は違憲」として支出差し止めや損害賠償などを求める訴訟が各地で提起された。いずれも原告側の敗訴となったが、1995年の大阪高裁判決は、大嘗祭に宗教性があるとして、政教分離原則に反することへの「疑いは否定できない」とした。