京都市の中期財政収支見通しが示された審議会(中京区・市消防局本部庁舎)

京都市の中期財政収支見通しが示された審議会(中京区・市消防局本部庁舎)

京都市中期財政収支見通し

京都市中期財政収支見通し

 京都市は4日、歳入歳出の見直しを検討する「持続可能な行財政審議会」を開き、新型コロナウイルスの影響を盛り込んだ中期財政収支見通しを明らかにした。現在の行財政改革を実施しても2033年度までに毎年340億~500億円規模の財源不足が続くとし、新たな手だてを講じないと2028年度には破綻状態の「財政再生団体」に転落する可能性を示した。


 中期財政収支見通しは本年度の一般財源を基準に、コロナ禍に伴う市税や福祉関連経費などの増減を勘案し、13年後の33年度までを示した。財源不足額の算出では歳入歳出の差し引きに加え、現在実施している行財政改革で捻出できる70億~270億円を反映した。


 一般財源の歳入は本年度予算で4349億円。新型コロナの影響で市税収入が落ち込む一方、地方交付税が増加するため、総額としてはほぼ横ばいが続くと予測した。


 一方、歳出は高齢化の進行や景気の悪化による生活保護などで扶助費が膨らむと想定。本年度の歳出は4543億円だが、30年度には約570億円多い約5110億円となり、収支の差額は一層大きくなると見込んでいる。


 こうした状況から、本年度時点で既に193億円に上っている財源不足は、33年度にかけて毎年340億~500億円に拡大すると試算。市は不足を補うため、将来の借金返済に備える「公債償還基金」を取り崩す「禁じ手」を繰り返しているが、このままのペースだと26年度に枯渇する。


 この日の審議会で市は、同基金のほかに財源不足を埋め合わせる対策を取らない場合について、「早ければ28年度に財政再生団体になり、市の独自施策が実施できなくなる」(行財政局)と説明した。