大津地裁

大津地裁

竹生島の宝厳寺唐門(長浜市早崎町)=同市提供

竹生島の宝厳寺唐門(長浜市早崎町)=同市提供

 琵琶湖の竹生島(滋賀県長浜市)に立つ宝厳寺(ほうごんじ)の国宝などを修理する滋賀県発注工事を巡り、県職員が業者に入札情報を漏らしたとされる事件で、官製談合防止法違反の罪などに問われた県文化財保護課主査(41)と、公契約関係競売入札妨害の罪に問われた長浜市の工務店元社長(61)の判決が6日、大津地裁で開かれた。

 大森直子裁判官は主査に懲役1年8月、執行猶予3年(求刑懲役2年)、元社長に懲役1年6月、執行猶予3年(同懲役1年6月)を言い渡した。

 大森裁判官は判決理由で「入札の公正さを害する悪質な態様」と強調。主査については、入札情報漏えいの背景に業務負担などがあった点を「心情は理解できる」としつつ、違法な手段を用いたことに対し「公務員の立場を軽視し、非難は免れない」と断じた。

 判決によると、2人は共謀し、2018、19年度に行われた同寺の唐門(国宝)や観音堂(重要文化財)などを保存修理する工事の一般競争入札で、予定価格(落札できる上限価格)に近接した金額を、主査が元社長に電話で教えた。18年度は1億1732万円(税抜き、落札率99・5%)、19年度は9256万円(同、同99・7%)で同社に落札させ、入札の公正を妨害した。

 判決後、主査の弁護人は控訴しない意向を示した。