大津地裁

大津地裁

 福井県の東尋坊で昨年10月、滋賀県東近江市の嶋田友輝さん=当時(20)=の遺体が発見された事件で、殺人や監禁などの罪に問われた大津市の少年(18)の裁判員裁判の論告求刑公判が9日、大津地裁(大西直樹裁判長)で開かれた。検察側は懲役6年以上11年以下の不定期刑を求刑、弁護側は情状酌量を求め結審した。判決は20日で、事件で起訴された7人のうち3人目となる。

■弁護側は情状酌量求め、被告少年は「取り返しがつかないことをした」

 検察側は論告で、少年は犯行を主導したとされるとび職元少年(20)=殺人罪などで起訴=らより関与の度合いは低いとしつつ、金を返さなかったとして嶋田さんを殴打するなど自身の感情で暴行を加えたと指摘。傷害が発覚しないよう保身から東尋坊で嶋田さんを追い込んだとし、「相応に責任がある」と強調した。

 弁護側は「(とび職元少年らがつくった)異常な雰囲気が少年を暴力へいざなった」とし、暴行内容も他の共犯者より悪質性は低いなどとし、寛大な判決を求めた。少年は最終意見陳述で「取り返しがつかないことをした。ご家族の苦しみが消えることはないことを絶対に忘れない」と語った。

 論告の前に嶋田さんの母親が意見陳述し、「生きている被告人がうらやましく、美容師の夢を語ることが許せない。一日でも長く刑務所に入ってほしい」と厳罰を訴えた。

 起訴状によると、少年はとび職元少年ら6人と共謀。昨年10月17~18日、長浜市で嶋田さんの脚を車でひくなどして車のトランクに閉じ込め、東尋坊に向かい、同18日夜、崖から飛び降りさせて死亡させた、などとしている。