コロナ禍での死因究明の課題などを共有した協議会(大津市京町4丁目・滋賀県病院協会)

コロナ禍での死因究明の課題などを共有した協議会(大津市京町4丁目・滋賀県病院協会)

 犯罪死や事故死を見逃さないよう、正確な死因の分析に取り組む「滋賀県死因究明等推進協議会」の本年度の初会合がこのほど、大津市の県病院協会で開かれた。今年に入り、18歳未満の子どもの自殺が増えていることや、新型コロナウイルスに感染した疑いがある遺体を取り扱う警察や医療機関関係者らの活動が報告された。

 協議会は2015年に発足。県と県医師会、県警などで構成し、年2回会合を開いている。この日は、県内の行政や医療機関などが連携して子どもの死因を検証し、自殺や虐待の予防につなげる「チャイルド・デス・レビュー(CDR)」の進ちょくが示された。

 県警捜査1課検視官室の担当者は、県内の18歳未満の自殺者が10月末までに6人に上ったことを明らかにした。例年に比べて倍増しているといい、「自殺に至る経緯や原因を詳しく調べる必要がある」と述べた。

 また、コロナに感染した疑いがある異状死体などを取り扱う場合の感染を防ぐため、県、県警、県医師会、滋賀医科大の4者が4月、死亡前に発熱やせきなどがあった場合、遺体のPCR検査実施をルール化したことも挙げられた。10月末までに、14人の遺体について検査をし、全員が陰性だったとした。

 協議会会長で滋賀医科大の一杉正仁教授は「コロナ禍という『有事』での開催で、各機関が継続的に現状や考えを共有し、連携することの意義を再確認できた。課題を各機関が持ち帰り、正確な死因究明につなげたい」と話した。

 このほか、県歯科医師会の高田克重常務理事は、昨秋に乳児の腕にかみつきけがを負わせたとして、母親が県警に誤認逮捕された不祥事に言及。鑑識課の鑑定官が証拠の歯型を取り違えたことに触れ、「裁判の証拠の信頼性に関わる重要な作業なので、専門家である歯科医に積極的に相談してほしい」と求めた。