独社の買収完了と今後の事業展開について説明する堀場製作所の足立正之社長(京都市下京区)

独社の買収完了と今後の事業展開について説明する堀場製作所の足立正之社長(京都市下京区)

 堀場製作所は1日、自動車用電池試験装置開発の独フューエルコンを買収したと発表した。堀場製の足立正之社長が京都市下京区のホテルで記者会見し、市場が拡大する車載用電池向けの試験ビジネスを強化する方針を明らかにした。

 フューエルコンは2001年設立。電気自動車(EV)や燃料電池車に搭載するバッテリーの試験装置を手掛けている。17年12月期の売上高は1150万ユーロ(約15億円)。堀場製は1日付で完全子会社化した。株式取得額を含む投資額は20億円程度。

 堀場製はフューエルコンの世界展開を後押しし、3年後に売上高を倍増させる目標を打ち出した。来夏には大津市の自社拠点に約13億円を投じて車載用電池の試験室を新設する計画で、次世代自動車の本格的な試験体制を整える。

 堀場製の主力製品である排ガス測定装置は、世界各国の環境規制を追い風に現在も堅調に伸びている。一方、EVの普及や自動運転技術の登場などで自動車の市場環境は激変しているため、電池の試験や車両開発に関する技術や専門人材の取り込みを狙う。

 足立社長は、排ガス分析の市場が当面拡大するとの見通しを示した上で「これからの車はICT(情報通信技術)でつながっていく。自動運転の流れを踏まえ、セキュリティー技術も強化していく」と述べた。