エルハウジングがモデルハウスに作ったテレワーク対応の小部屋。窓の奥にはリビングが広がる(亀岡市)

エルハウジングがモデルハウスに作ったテレワーク対応の小部屋。窓の奥にはリビングが広がる(亀岡市)

コロナ対応住宅として、野口建設が提案する長屋型の共同住宅「コートハウス」

コロナ対応住宅として、野口建設が提案する長屋型の共同住宅「コートハウス」

 新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、感染防止や在宅勤務に配慮した戸建て住宅やマンションが京都府内でも売り出されつつある。テレワークができるスペースを設け、多数の入居者が行き交う共用部に抗ウイルスコーティングを施すなど機能面に注力し、不動産の「コロナ対応」が進みつつある。

 JR亀岡駅(京都府亀岡市)近くに広がるエルハウジング(京都市右京区)の分譲地。開発中の162区画のうち1棟のモデルハウスの1階部分には、7・4平方メートルのテレワーク対応の小部屋「ハウスラボ」を設けた。

 ハウスラボには、パソコン作業ができる備え付けカウンターに加え、ビデオ会議に映り込んでもいいように背景用のおしゃれな壁紙も設置。リビングとキッチンにつながっているので家族の様子を見ながら仕事ができるのが特徴だ。顧客からの要望次第で注文住宅にも取り入れられる。「ニーズが高まれば建て売りにも導入していく」(同社)という。

 同社はコロナ禍が本格化した3月以降、成約数が前年比125%以上で推移している。コロナ禍で打ち出した住宅ローン減額などのキャンペーン効果があるとはいえ、佐々木博樹取締役は「住人同士の『密』が発生しやすい集合住宅を避け、戸建て志向が強まっている」と語る。

 コロナ対応として長屋型の共同住宅「コートハウス」を提案するのは、野口建設(左京区)だ。複数の入居者が1棟に入居するが、長屋型だから共用部が必要なく、入居者同士の接触の機会を減らせるのが利点だ。

 同社は、コートハウスを2004年から建設しているが、コロナ禍で問い合わせが増加。実際にマンションから移り住んできた人もいるという。

 マンション開発業者も共用部には気を配る。近鉄不動産などがJR長岡京駅(長岡京市)近くで建設中のマンション「ローレルスクエア長岡京ザ・マークス」では、入り口の操作盤やエレベーターなど入居者が触れる箇所に抗ウイルス・抗菌のコーティングを施した。

 顧客の希望に応じてテレワークスペースをリビングや洋室内に設置できるとし、「今後の物件でもコロナ対応を検討している」(近鉄不動産)とする。