拝観者を分散させるため、今年から新たにライトアップを始めた石山寺無憂園(大津市)、石山観光協会提供

拝観者を分散させるため、今年から新たにライトアップを始めた石山寺無憂園(大津市)、石山観光協会提供

 深まる秋、滋賀県でも紅葉の色づきが進む。今年は新型コロナウイルスの感染再拡大でイベントが中止や縮小しての開催を余儀なくされている。一方で「こんなときだからこそ」と新たな取り組みを始める寺社も現れている。

 紅葉の庭園で知られる湖東三山の百済寺(東近江市)では、夜間ライトアップは観賞スポットに人が集中する恐れがあり、中止した。今季は観光バスが例年の8割減で現状の拝観者数も約10分の1という。浜中亮明住職(76)は「今年は特にきれいに色づいている。日中は静かに観賞できるチャンス」と話す。

 約2・4キロにわたり約500本が立ち並ぶ高島市のメタセコイア並木。管理するマキノピックランドによると、昨年は11月下旬~12月上旬に計約15万人が訪れたが、今年は5万人減の約10万人と見込み、恒例の「紅葉まつり」も中止した。

 一方、「警戒続きの息苦しい情勢だからこそ心を和ませてほしい」と、有料だった国指定名勝・庭園の拝観料を無料としたのは野洲市の兵主大社。モミジをあしらった特別御朱印(300円)も11月末まで販売する。井口昌宏宮司(62)は「開放的な庭園で非日常の景色を楽しんでもらいたい」という。

 大津市の石山寺では、境内ライトアップを29日まで実施。国宝の多宝塔に続く幅の狭い階段は通行禁止など一部規制するほか、拝観者の分散のため、日本庭園・無憂(むゆう)園を新たに開放している。

 滋賀県内の紅葉の色づきは11月下旬に最盛期を迎える。