校内で笑顔を見せる堀遥歩さん=京都市中京区・朱雀中

校内で笑顔を見せる堀遥歩さん=京都市中京区・朱雀中

入学の経緯や対応を振り返る(左から)母親の正恵さん、担任の岩本教諭、中川校長

入学の経緯や対応を振り返る(左から)母親の正恵さん、担任の岩本教諭、中川校長

 学校は視覚障害者を招いた講演会を催すなど人権学習に力を入れ、中川潔校長(58)は「勝手に手を差し伸べるのでなく『どうしてほしい』と聞くなど、生徒たちが多様性を理解し行動で示せるようになった。優しく温かい集団になっており、今後も根付かせたい」と語る。これまでの取り組みが評価され、優れた教育実践を表彰する20年度の「博報賞」に選ばれた。

 堀さんは「入学するとみんな優しく助けてくれた。友達とはテレビや漫画、ゲームの話ができ、相談にも乗ってくれる。今後、普通の高校や大学に行き就職したい。今まで助けられてきたので誰かの役に立ち、人を助ける仕事に就きたい」と将来を見据える。

■「自立した人に育ってほしい」

【母親の堀正恵さんの話】生まれた時はどうしたらいいか悩んだが、医師の助言を基に見える子と同じように育てた。2歳から(画面に大きく映し出す)拡大読書器を使っておもちゃで遊んだり、いろんな所に連れて行ったりした。普通学校への入学は本人が自発的に言い出した。その熱意を先生たちが受け入れてくれた。盲学校の小学部で偏見にさらされず6年間過ごせたことも良かった。ただ、今でも登下校中は自転車とぶつかりそうになるなどひやひやする。自立した人に育ち、周囲から受けたことを困っている人に返してほしい。