大阪高裁

大阪高裁

 京都府立スタジアム(サンガスタジアム京セラ、亀岡市追分町)が立地するJR亀岡駅北側の土地区画整理事業について、水害を広げるとして周辺住民らが亀岡市を訴えた控訴審判決が19日、大阪高裁であった。木納敏和裁判長は住民側の訴えを退けた京都地裁判決を支持、控訴を棄却した。

 住民側は、土地区画整理に伴い遊水地機能のある農地に盛り土をしたことで周辺で洪水水位が4・2センチ上昇すると主張。また、「近年、想定を超える浸水被害が多発・拡大している」などと指摘し、事業地を市街化区域に変更したことを違法と訴えた。その上で、市が地権者らでつくる土地区画整理組合に対し2014年に行った設立認可の取り消しを求めていた。

 木納裁判長は「行政庁の広範な裁量に委ねられている」などと、いずれの争点についても住民の訴えを認めなかった。一方、事業地一帯が浸水した2013年の台風18号被害について地裁が「極めて異例」「洪水時に原告らが主張するような水位増加が現実に発生するおそれが高いとはいえない」などとしていた部分は削除修正した。

 判決に対し飯田昭弁護士は「水害が増える中で行政裁量を広範に捉えることから出ず、司法が消極的にしか関わらない不十分な判決」と批判。「被害が発生していない段階で行政に警告するという意味では、一石を投じられた」と述べた。上告するかは今後検討する。

 市都市計画課は「妥当な判決。これからも適正な事務処理に努め一層の事業推進を図っていきたい」としている。