京都地方裁判所

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 2012年8月に発生した京都府南部豪雨で、宇治市の排水設備の不備によって床上浸水したとして、同市の旅館「光流園静山荘」が市に対し約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、京都地裁であった。島崎邦彦裁判長は、設備が安全性を欠いていたとして、市に約1130万円の支払いを命じた。

 判決によると、12年8月13~14日の豪雨の際、旅館近くを流れる山王谷川で地下排水溝入り口に設置された流入物を取り除くスクリーンに、上流の山から流出した土砂などが詰まって水があふれ、旅館の地下と1階の床上が浸水した。

 宇治市側は、想定を超える豪雨で土砂崩れが起きたのが原因で、スクリーンが詰まることは予測できなかったと主張していた。

 判決理由で島崎裁判長は、流域は大部分が山間部で、集中豪雨が起きれば土砂などが地下排水溝入り口に流れ込むことは想定できたと指摘。スクリーンは格子状で目詰まりしやすく、目幅が大きいものに改修するなどの対策を講じるべきだったとして、旅館側に休業損害金などを支払うよう命じた。

 宇治市は「判決文の内容を承知していないので、今後、対応を検討していきたい」とコメントした。