「あつまれ どうぶつの森」で任天堂がつくった公式の島。同社はゲームを利用する企業・団体に営業販売活動や政治的主張などを禁じる指針を設けた(任天堂提供)

「あつまれ どうぶつの森」で任天堂がつくった公式の島。同社はゲームを利用する企業・団体に営業販売活動や政治的主張などを禁じる指針を設けた(任天堂提供)

 任天堂(京都市南区)は19日、3月に発売した主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けの人気ソフト「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」を利用する企業や団体に対し、政治的な主張や商品購入の誘導行為などを禁じる指針を発表した。ゲーム機やソフトの政治的利用などを制限する個人向けの規約はあるが、企業・団体を対象にルールを作るのは初めてという。

 指針では禁止行為として政治的な主張や暴力的、差別的表現のほか、商品サイトへの誘導やクーポンの配布、SNSのフォロー要求といった営業・販売活動を例示。独自にデザインした服や家具などを有償で提供し、利益を得ることも禁じた。違反すればソフトの利用禁止措置などを講じる場合があると警告している。

 「あつ森」はプレーヤーが無人島に移住し、魚や昆虫を捕まえたり、家を建てたりして気ままに過ごすゲーム。オンラインで他の利用者と交流できるため、新型コロナウイルス感染症の流行で外出を控える「巣ごもり」が広がる中で人気を集め、9月末までの約半年間で世界販売は2600万本に達した。

 若年層を中心に多くの人がプレーする「集客力」に着目し、ゲーム上で商品やブランドなどをPRする企業も続出。今年の米大統領選では民主党のバイデン陣営も「あつ森」を活用し、自民党総裁選に出馬した石破茂元幹事長の陣営も利用しようとした。これら選挙や政治運動目的の利用は、今後認められなくなる。