人間の知性を象徴

アレクサンドル・カバネル「狩の女神ディアナ」 1882年 栃木県立美術館蔵

 ヨーロッパの美術館から来た展覧会を見たり、あるいは実際に現地に行ったりすると、神話が題材の作品を目にする。そのとき「白鳥と女性がいるから『レダと白鳥』?」と主題を読み解ければ鑑賞はとても楽しくなる。本展は、神話の世界に親しみ、美術をより楽しむ機会になればと企画された。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス「フローラ」 1914年頃 郡山市立美術館蔵
エミール=アントワーヌ・ブールデル「横たわるセレーネ」 1917年 姫路市立美術館蔵

 一方で「西洋近代美術にみる」と副題にあるように、出品は近現代が中心だ。神話画は中近世に好んで描かれたイメージだが、現代も多くの画家が描いている。本展はローランサンやピカソ、デュフィなど、20世紀の画家の作品も積極的に盛り込んだ。

ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル「ユピテルとテティス」 1807-25年頃 東京富士美術館蔵
フレデリック・レイトン「月桂冠を編む」 1872年 リバプール国立美術館 ウォーカー・アート・ギャラリー蔵 Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery

 日本を含め多くの文化圏が固有の神話を持ち、いまも芸術や文学に登場させている。神話が人間の知性、美、欲望や本能などを象徴するからだろう。西洋近現代の作り手は何を感じ、表そうとしたのか。華麗でロマンチックな雰囲気を楽しみながら、作った側の思いも想像してみたい。

ローレンス・アルマ=タデマ「お気に入りの詩人」 1888年 リバプール国立美術館 レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー蔵  Courtesy National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery
エドワード・ジョン・ポインター「世界の若かりし頃」 1891年 愛知県美術館蔵

【会期】10月18日(金)~11月17日(日)会期中無休
【会場】美術館「えき」KYOTO(京都市下京区、ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
【開館時間】午前10時~午後8時(入館は閉館30分前まで)
【主催】美術館「えき」KYOTO、京都新聞
【入館料】一般1000円(800円)、高大生800円(600円)、小中生600円(400円)※かっこ内は障害者手帳提示の人と同伴者1人の料金。
【問い合わせ】ジェイアール京都伊勢丹 075(352)1111(大代表)
【ギャラリー・トーク】11月3日(日・祝)午前11時半、午後2時半 佐藤聖子氏(群馬県立近代美術館学芸員)。各回約30分。申し込み不要。入館券が必要。