【資料写真】京都府警本部

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 京都府警の警察官が金融機関からの特殊詐欺被害防止の緊急通報を悪用し、高齢男性から現金計1110万円をだまし取ったとされる事件で、詐欺罪に問われた元巡査長高橋龍嗣被告(38)=懲戒免職=の論告求刑公判が17日、京都地裁(伊藤寿裁判長)で開かれた。検察側は「警察官への高度の信頼を逆手に取った極めて悪質な犯行」として懲役6年を求刑し、結審した。

 検察側によると、高橋被告は、為替相場の上げ下げを予測する外国為替証拠金取引(FX)投資により約800万円の借金を抱えていたという。被告人質問で高橋被告はFX投資について「これまでの借金を返済するために(さらに投資を)行った」と述べた。

 検察側は論告で、動機は「利欲目的で身勝手」と指摘。金融機関からの情報を悪用したことについては「金融機関や市民の協力を逆手に取る犯行で、特殊詐欺防止に向けた社会の努力が水泡に帰す恐れがあり、市民に大きな不安を与えた」と述べた。

 一方、弁護側は被害者に弁済するため再就職していることや家族の監督状況を情状として訴えた。

 起訴状によると、高橋被告は伏見署砂川交番に勤務していた昨年11月10日、京都市伏見区で1人暮らしをする男性(78)が多額の資産を保有しながら生活保護を受給していたことを知り、「お金を警察で預かり、受給について調べます」などとうそを言い、同月16日までに2回に分け、計1110万円を詐取したとしている。