彦根市の彦根工業高が、新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染防止のために開発した鋼材とポリ袋のついたて「断みつくん」を、県内の高齢者施設向けに販売を始めた。安価で持ち運びやすいため好評で、生徒は大量受注に向けて製作に励んでいる。
ついたては高さ約70センチ、幅65センチ。細い鋼材と土台を溶接した枠組みに、ポリ袋を上からかぶせるだけ。材料の安さと手軽さが魅力で開発した6月以来、約200脚を県庁など公共施設に提供した。食堂や英会話教室にも使われている。
一方、感染防止に気を使う老人ホームなど高齢者施設からの引き合いも多い。さらに500脚を増産して材料費のみの価格500円で販売することにした。11月からイオン長浜店、イオンタウン彦根店で見本展示し、注文を受け付けている。
同高では、機械工学部の15人が放課後に鋼材加工や溶接の作業に追われている。工程の一部は卒業生が経営する工場に委託して生産を急ぐ。3年の大橋陸樹さん(18)は「希望の声がたくさんあってうれしい。誠意を持って正確な作業に取り組みたい」と話した。
同高後援会は製作経費を支援するため、社会問題対象のクラウドファンディングサイト「グッドモーニング」で資金集めを行っている。問い合わせは同高0749(28)2201。
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