交通事故の後遺症を克服し五輪出場を果たすまでのエピソードを語る石黒さん(京都市伏見区・伏見署)

交通事故の後遺症を克服し五輪出場を果たすまでのエピソードを語る石黒さん(京都市伏見区・伏見署)

 アーティスティックスイミングの元日本代表で2008年の北京五輪に出場した石黒由美子さん(37)=京都府木津川市=が、京都市伏見区の伏見署で「夢をあきらめない」をテーマに講演した。母親との二人三脚で、幼少期の交通事故による後遺症を乗り越えた道のりを振り返った。

 犯罪被害者週間(25日~12月1日)に合わせて同署が企画。26日に行われた講演会には、地域ボランティアや署員ら計約50人が集まった。

 小学2年時の事故で顔面を約540針縫い、難聴や三半規管まひなどの後遺症を負った石黒さん。病室のテレビで偶然見たアーティスティックスイミングに魅せられ、事故の翌年に競技を始めた。

 最初は競技中のカウントが聞こえづらく、プールを真っすぐ泳げなかったが、母親に手をたたいて合図してもらったり、ビデオ撮影で動きを見直したりと努力を重ね、五輪代表に上り詰めた。石黒さんは「人生の岐路には母の『必ずできる』という言葉があった。誰もが目の前にいる人の力になれる」と呼び掛けた。