送検され大津署を出る小林久美子容疑者(27日午前8時50分、大津市)

送検され大津署を出る小林久美子容疑者(27日午前8時50分、大津市)

 滋賀県愛荘町東出のアパートで、無職岡田達也さん=当時(25)=が家人らから暴行を受けるなどして殺害されたとされる事件で、滋賀県警捜査1課などは27日、殺人容疑で逮捕した無職小林久美子容疑者(55)と、同居していたアルバイト作業員の少年(19)を、それぞれ送検した。また、小林容疑者らが、岡田さんが生活費を払わなくなる昨春以前から暴行を加えていた疑いが強いことが捜査関係者への取材で分かった。

 県警は、小林容疑者らが日常的な暴行で岡田さんを弱らせ、優位な立場を作り上げていたとみて、動機や生活実態を調べている。

 岡田さんは小林容疑者に誘われ、2018年10月ごろから同居を始めたが、その後解体作業員の仕事を辞め、19年春ごろから生活費を入れられなくなった。捜査関係者によると、小林容疑者はそれ以前から機嫌が悪い時など、ささいな理由でも暴力を振るい、生活費が入らなくなると、暴行や食事制限の頻度が上がったという。

 ただ、岡田さんは施錠された部屋に閉じ込められたり、拘束されたりするなど、移動を制限された状況ではなかった。携帯電話は料金未払いで昨夏ごろから使用できなくなっていたが、近所に一人で買い物に複数回行ったこともあるといい、小林容疑者宅に戻っていた経緯を調べている。

 小林容疑者の逮捕容疑は、同居のアルバイト作業員の少年(19)と共謀し、昨年5月下旬~同10月25日、アパート自室で岡田さんに十分な食事を与えず、金属棒などで頭部などに何度も暴行を加え、殺害した疑い。大津地検は27日までに、11年に別の同居人を暴行し、鼻骨折などのけがを負わせたなどとして、傷害罪などで小林容疑者を起訴した。