京都府八幡市八幡にある築100年超の古民家が改装され、私設図書館などを備えた「自由空間 ぶどうの実」として生まれ変わった。市内の教会が遺贈を受け、無償で使える地域の憩いの場として整備した。趣深い外観を残しながら、ゆったりと過ごせる空間につくり変え「子どもだけでなく、大人も楽しめる図書館にしていきたい」と来館を呼び掛けている。
八幡ぶどうの木教会(男山)が2年前、信徒から「地域のために役立ててほしい」と、民家を譲り受けた。前面の格子窓やはりなどを残しつつ、増築して2階建て延べ約160平方メートルに改装。11月にオープンした。
1階には集会や調理などができる部屋があり、ピアノも設置。2階は児童書や漫画が並ぶ部屋や、絵本の棚を置いた部屋を設けた。裏手にはベンチを備えた庭が広がり、自宅のようにどこでもくつろいで本を楽しめるようにしているという。
集いや読み聞かせ会などでの活用も検討し、玄関の土間で駄菓子屋を開くこともアイデアとして挙がっているという。本を読むだけでなく、宿題をしたり、ぼうっと時間を過ごしたりといった訪問も歓迎する。
谷口ひとみ館長は「自分の家のように、ほっこりして過ごしてもらえれば」と話していた。
開館は毎週木曜、金曜、土曜の午後2~5時。場所は山城八幡郵便局の北西約150メートル。ホームページもある。075(950)1184。