滋賀県警草津署

滋賀県警草津署

 詐欺の疑いで10月に滋賀県警草津署に逮捕された東京都の会社員男性(24)が、国選弁護人の選任を希望したにもかかわらず、同署留置管理課員が「休日」を理由に手続きを3日間怠ったことが27日分かった。男性は一時、弁護人不在の状態で取り調べを受けたといい、現在、男性の弁護人を務める弁護士は「国選弁護人制度をないがしろにしている」と批判している。

 国家公安委員会の被留置者の留置に関する規則15条は「留置担当官は、容疑者らから弁護人選任の申し出があった際は直ちに必要な措置をとらなければならない」と定める。選任請求書などを裁判所に送付すれば、日本司法支援センター(法テラス)の指名を経て、土日でも弁護人が選任され、接見もできる。

 草津署によると、逮捕2日後の10月23日、同課員は、男性から国選弁護人選任のため裁判所に提出する「選任請求書・資力申告書」を交付するよう申し出を受けたが対応しなかった。さらに、翌24日に別の課員が再度、要望を受けたが「弁護士は土日(24、25日)は接見に来ないため、今手続きをしても仕方がない」などと告げ、26日まで手続きを怠った。

 男性の弁護人の関口速人弁護士の説明では、男性は24日、弁護人がいない状態で同署で取り調べを受けた。関口弁護士が選任された後、相談の上で黙秘に転じたという。

 関口弁護士が抗議したところ、11月26日に同署から電話で謝罪があり、草津署長名で、留置担当者に教養を再徹底したとする文書回答があったという。関口弁護士は「男性は刑事手続きに十分な知識がない中、捜査機関の過失で弁護人から援助を受ける権利を一時、侵害された」と強調した。男性は10日に詐欺罪で起訴された。

 草津署の今井和幸副署長は京都新聞社の取材に対し、「担当者らが事務手続きに十分な理解がないまま、『週明けすぐに対応すればいい』という誤った認識を持っていた。同課には指導を行っており、再発防止に努める」と話した。