「プロを目標に長く競技をやりたい」と語る近江(京都市中京区)

「プロを目標に長く競技をやりたい」と語る近江(京都市中京区)

 険しい山岳コースを舞台とする競技で、京都府立南丹高陸上部出身の近江竜之介(京都市西京区)が本格的に競技者としての道を歩み始めた。10月に開催された上り坂を駆け上がる「バーチカルマウンテンレース」の日本代表選考で初優勝し、開催は未定だが世界選手権の出場権も得た。新たな一歩を踏み出した19歳は「走ることで食べて行けるプロ選手になりたい」と夢を描く。

 今春まで南丹高で長距離に打ち込みながら、コーチの父・忠仁さん(54)と山岳種目に取り組んできた。卒業後は大手スポーツメーカーのスポンサーがつき、すし店でアルバイトをしながらトレーニングに励んでいる。

 群馬県での日本代表選考は、標高差1000メートルの道のり5キロを駆け上がる厳しいレース。近江は41分40秒のトップでゴールし「力を使い切らないよう精神面をコントロールし、後半にスピードを維持できた」と自身も驚く結果だった。

 今季は新型コロナウイルスの影響で3~6月の海外での合宿やレースは全て中止。ようやく秋に試合が再開し、ポルトガルでのトレイルランの国際大会に出場した。時に風速30メートルほどの強風が吹き、霧雨が降る過酷な環境だったが、4日間で延べ112キロを47位で完走し「下りでもちゅうちょしない海外選手とのスピード感の違いを感じた」と刺激を得た。

 トレイルランやマウンテンランの国際連盟と世界陸上競技連盟の協定により、「バーチカル」を含む山岳種目は2021年から陸上の世界選手権の一環として行われることになった。コロナ禍で同種目の開催は不透明だが、近江は知名度向上や五輪種目への追加に期待を寄せ「年齢を重ねたら160キロ超のウルトラマラソンにも挑戦するなど長く競技をやりたい」と目標を語る。