【資料写真】近江鉄道(東近江市・八日市駅)

【資料写真】近江鉄道(東近江市・八日市駅)

 赤字の続く近江鉄道(本社・滋賀県彦根市)の鉄道事業の存続形態について、県が沿線5市5町と費用を分担し、2024年度から運行体制を「上下分離方式」に移す方針を固めたことが3日分かった。費用負担割合は、県と5市5町で1対1とする。県は、近江鉄道の在り方を議論する17日の第5回法定協議会で各市町に提案する予定だ。

 京都新聞社が入手した内部資料によると、運行体制は24年度から「公有民営(上下分離)方式へ移行する」、負担割合は県と沿線市町で「1:1とする」としている。

 上下分離方式は、自治体が鉄道施設を保有し、民間が車両を運行する方式。移行に向けて22年度をめどに施設管理団体を設立し、24年度以降、管理団体が鉄道施設や車両を保有し、近江鉄道に車両などを無償貸与する。

 団体の形態や役割などの詳細は今後詰める。5市5町の間の財政負担割合については、各市町内の駅数、営業距離、定期利用者数の3指標を基に算出する案などが浮上している。

 近江鉄道の鉄道事業は1994年度から営業赤字が続き、昨年11月に県と5市5町が地域公共交通活性化再生法に基づく法定協議会を設置。今年3月に全線の存続を決めた。国の財政支援を得るため地域公共交通計画の策定を進めており、存続形態や自治体の財政負担割合が議論の焦点となっている。