ブルーリボン賞助演女優賞受賞など、タレントやモデルのほか、女優として活躍中のMEGUMIが現代の救いと成長の言葉を仏門に問う。彼女が見つけた「真言」とは。(THE KYOTO=佐藤寛之)

■歴代天皇を祀る 真言宗泉涌寺派総本山 御寺 泉涌寺


Navigater : 主事 熊谷道玄氏

 真言:梵語。真実の言葉の意味で、呪、神呪、密呪などとも訳される。仏、菩薩の本誓やその教えのこもった秘密の言葉を示し、各国で原語のサンスクリット語のまま音写する。 

■【真言へのキーワード】


① 浄化の時代
② 利他行
③ 祈り・お経・呪文
④ 三密行
⑤ そよかぜ

MEGUMI 明治維新がどれだけ大きなことだったか想像することは難しいですが、現在のコロナ禍では、数十年をかけて変化する事象に、数カ月単位で迫られているような感覚があります。伝統を継承しながらも、時々の変化を捉えながら現在まで伝わる教えに、時代の変化に揺るがない心、そして、これからどう生きていったらいいかのヒントを探したいです。

■① 浄化の時代


熊谷 泉涌寺は修行僧が集う場として、今日まで800年続いてきましたが、人間が地球上に誕生してからもっと厳しい困難に向き合った時代はいくつもあります。人間が生の間、善行を行っていたらこういったことは起こらないと考えます。地球全体、そして人々の心が悪い方向に向かっている際に起こるのです。「淘汰」ではないですが、人間に「心の気づき(浄化)」をもたらす契機となるでしょう。

 こういうときこそ、気づくべき人がいるはずです。いま多くの方が気づかないと「第2波」どころではありません。もっと悲惨な、人間にとって厳しい時代がやってくるでしょう。

 私たち仏門の者が頑張らないといけないのはもちろんですが、それだけでは足りていません。今こそ変わらなければならないことに気づくべきです。寺などで精神的なものを学び、日々の生活(修行)に生かしていただきたいと思っていますが、お寺も残念ながら、現代社会においては、そういう存在になり得ていないこともあり、絶対数が圧倒的に足りていないのです。

MEGUMI コロナ前から何かしらの警告があったのかもしれません。近年の天候不順による災害多発などもそうですね。人間が地球を傷つけている。自分が一番で、利己的に行動してきた結果なのかなと思ったりしています。しかし、日常では何か大きなことが起きても、対岸の火事のように思ってしまいがちです。

熊谷 世界的にみて明らかに恵まれている日本人は、利他的に行動しなければいけない立場にも関わらず、やるべきことをやっていません。それは、恵まれない人がしないことより、さらに悪いことにつながると思います。

MEGUMI 具体的には何をやればよいのでしょうか?

熊谷 自らを研鑽することです。仏教では宗派を問わず、修行が基本です。仏門に入らずとも、皆さんも「人間の修行」をしなければいけません。人として生まれるということは「輪廻転生」です。「生まれて、死んで」を繰り返し、その間苦しみを何度も経験する-。その円のなかに私たちは存在します。それを解脱して「悟りの世界」を開いた方がお釈迦様です。

MEGUMI 昨今、マインドフルネスなどがよく言われますが、情報が多すぎて、何をどう選択すればよいのでしょうか。

熊谷 基本はお釈迦様の教えをどう守るかです。お釈迦様は2500年前、人間が悟りを開くために行わなければならない考え方、行動を創られました。それは、絶対完璧な考え方です。私たちはその教えを一般の方々にお伝えするために、修行するわけです。私たちの言葉に耳を傾けていただいて、日々の生活、心を変えていっていただければ幸いです。