大阪高裁

大阪高裁

 公益社団法人「彦根観光協会」(滋賀県彦根市)の男性職員(45)が根拠のない退職勧奨などを受け精神的苦痛を被ったとして同協会と当時の専務理事に損害賠償を求めた控訴審判決で、大阪高裁が一審判決を取り消して退職勧奨を不法行為と認定した後、同協会が男性に解雇予告通知を出していたことが8日までに分かった。

 判決などによると、男性職員は2016年3月に同協会から、業務遂行能力が劣り職場での協調性に欠けることなどを理由に退職勧奨通知書を渡された。職員はうつ病を発症し、同月から休職している。

 今年10月30日の控訴審判決で、大阪高裁は男性職員の損害賠償請求を棄却した一審大津地裁判決を取り消し、「業務遂行能力などを理由に退職勧奨することはできないことが明らか」と不法行為を指摘し、同協会などに28万6千円の賠償を命じた。11月16日に判決は確定した。

 しかし、男性職員によると、同協会から26日付で「勤務状況が著しく不良で改善の見込みがない」として12月末で解雇する予告通知書が郵送されたという。男性職員は「突然の解雇予告に驚いた。判決で認められなかった退職勧奨より重い処分は納得できない」と話している。同協会は解雇予告を認めつつ、「個別の案件は答えられない」としている。