京都府庁

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 京都府労働委員会は9日、福知山市の縫製加工会社「ヨーク」が労働組合との団体交渉に応じず、ベトナム人技能実習生の女性を労組から脱退させようとしたのは不当労働行為に当たると認定し、女性が加入していた個人加盟労組「きょうとユニオン」(京都市南区)に対して今後、同様の行為を行わないよう誓約することを同社に命じた。

 命令書によると、女性は2017年7月に同社で働き始め、18年6月に未払い賃金などを相談するため労組に加入した。しかし同社は、労組側が弁護士以外に認められない業務を請け負った「非弁行為」を犯しているとして団交に応じず、女性に対し労組へ脱退届を送るための封筒に宛名などを書かせようとした。

 府労働委員会は「労組側に非弁行為は認められず、団交を拒否する正当な理由がない」と違法性を指摘。女性から脱退届を労組に送ってほしいと頼まれたとする会社側の主張を否定し、労組を脱退させようとしたと判断した。

 きょうとユニオンが19年3月、府労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てていた。代理人の塩見卓也弁護士は「技能実習生の弱みにつけ込んだ行為の違法性が認められたことは一つの先例として価値がある。ほかの技能実習生に同じ行為が繰り返されないでほしい」と話した。ヨークの代理人は「命令書を受け取ったばかりでコメントできない」としている。

 女性は最低賃金未満で長時間働かされたとして19年3月、会社側に未払い賃金などを求める労働審判を京都地裁に申し立て、同年5月に和解が成立した。