記者会見の冒頭で、謝罪する西谷町長(右から2人目)や町幹部ら=9日午後3時1分、宇治田原町役場

記者会見の冒頭で、謝罪する西谷町長(右から2人目)や町幹部ら=9日午後3時1分、宇治田原町役場

 京都府宇治田原町発注の保育所増築工事を巡る官製談合事件で、逮捕された同町理事の容疑者の男(58)が入札情報を漏らしたとされる町内の土木建築会社が、過去5年間に落札した町発注の公共事業9件のうち、5件で落札額が予定価格の95%を超えていたことが9日、分かった。京都府警は同日、町役場を家宅捜索し、理事の男を送検した。

 予定価格は発注者が事前に設定する落札上限価格で、これより高い入札額は無効となる。宇治田原町では事前に公表していない。落札額が予定価格に近いほど業者の利益は大きくなる。

 町の入札結果によると、土木建築会社が2015年度以降に落札した町発注工事9件の合計額は2億5650万円。このうち5件は予定価格の95%を超える金額で落札し、1件は90%超で落札していた。高額工事となった「子育て支援センター棟建設」は1億1950万円、「お茶の京都交流拠点整備」は7370万円で落札し、いずれも予定価格の99%に達した。

 理事の男が逮捕された17年の入札情報漏えいについて、同社は時効が成立している。

 府警は同日、町役場を家宅捜索し、工事や入札関係の資料など約50点を押収した。

 同町の西谷信夫町長は9日に記者会見し、「幹部職員の逮捕は極めて遺憾」と陳謝した。理事の男は行政手腕や交渉力に優れており、「エース級」として健康福祉部長や建設事業部長などの要職に起用してきたと説明。「(任命責任を)重く受け止める。事件の進展に応じて、厳正に処分する」と述べた。また、第三者委員会を立ち上げて事件が起きた原因を検証する考えを示した。