■各地で増殖確認

 国内では東北から関東、中部地方の川や湖での増殖が確認されている。茨城県の霞ケ浦では定置網にかかったワカサギを食い尽くすなど食害が深刻といい、滋賀県も「増えればオオクチバスやブルーギルと同等の被害を及ぼす可能性がある」と問題視する。

瀬田川洗堰

 生後3~4年で繁殖可能になり、メスは1回1万粒もの卵を産む上、ふ化するまでオスが卵を守る習性がある「増えやすい魚」(石崎さん)。ロープに釣り針を付けたはえ縄や、籠網で駆除するほか、釣り人には湖岸などに設けられた外来魚回収ボックスの利用を呼び掛ける。

 下流で釣り上げられるケースも報告されている。国立環境研究所琵琶湖分室(大津市)は、19年からギギなど在来ナマズとの見分け方を記して情報提供を求めるチラシを京都、大阪府でも配布。12年以降の捕獲や目撃で約60匹分の情報が集まった。宇治川や淀川が多いが、木津川では稚魚の報告もあった。桂川ではまだ把握事例はないという。

釣り人に情報提供を呼びかける国立環境研究所のチラシ

 増殖すれば、えさや生息環境が似た在来魚の存在を脅かす上、病気を媒介する恐れもあるといい、同分室の吉田誠特別研究員は「モニタリングし、漁業や生物に影響しない程度に低密度で管理する必要がある」と話す。

 チャネルキャットフィッシュに罪はないものの、今後、私たちはどう付き合っていけばいいのだろうか。吉田さんは「とげが厄介ですが、おいしい魚なので食べてみては」と提案する。プリッとした白身は、フライにしても、ソテーにしても美味だとか。釣った場合はその場で締めてから持ち帰り、ペンチなどでとげを切除することも忘れないように、とのことだ。