大津地裁

大津地裁

 生活保護の対応をしていた男性を殺害しようとしたとして、殺人未遂などの罪に問われた滋賀県米原市社会福祉課の元主事(28)=懲戒免職=の裁判員裁判の初公判が11日、大津地裁(大西直樹裁判長)で開かれた。元主事は起訴内容を認め、謝罪した。

 起訴状によると、昨年12月24日午後10時35分ごろ、滋賀県長浜市の路上に止めた軽乗用車内で、殺意を持って、米原市に住んでいた無職男性(27)の腹部を包丁で突き刺すなどし、全治約10日間のけがを負わせた、などとしている。

 検察側は冒頭陳述で、元主事は昨年10月以降、ケースワーカーとして男性を担当し、要求に応じて動画投稿サイト「ユーチューブ」向けの撮影の手伝いなどをし、ストレスがあったと説明。事件当日、車内で男性に手伝いをやめたい旨を告げたが断られたため、用意していた包丁で襲ったとし、「犯行態様は極めて危険」と主張した。

 弁護側は、元主事は同僚の休職などで生活保護の受給者全ての対応を主に1人で担い、上司に相談もしたが環境は十分に改善されなかったと指摘。男性と円滑な関係を築くため、呼び出しがあれば平日深夜や休日も訪問していたが、度重なる要求に追い詰められていったとし、「同情すべき事情が多い」と訴えた。