京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)が放火され36人が死亡した事件で青葉真司被告の起訴を受け、犠牲になった女性社員のきょうだいが青葉被告に対するメッセージを発表した。「遺族の苦しみに真摯(しんし)に向き合い、自分のしてしまったことの大きさから目を逸(そ)らさずにいてほしい」と呼び掛けている。全文は次の通り。 

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 亡くなった私の家族は、あなたが恨んでいた「京都アニメーション」の社員である以前に、ただの普通の人でした。
 数年前から会社に届く脅迫の電話・メール・郵送物に怯え「もし会社に放火されたら、逃げられない、絶対死ぬ。」と私に語っていました。そしてあの日、あなたの放った業火の中で生涯を終えました。
 ひとつはっきりと言えるのは、彼女はあなたが主張する「盗作」を許す人ではありません。
仮にそのような行為を知っていたら絶対に反対する側に立つ人でした。

あなたにお願いがあります。

 もし非のない被害者に対して少しでも罪を償いたいという気持ちがあるなら、被害にあった人々へ今の自分にできることは何かを自らに深く問い、導いた答えを自らの行動や言葉にできるよう努めてほしいということです。
 現在も事件の経緯が見えない私にとってあなたが話す言葉は重要な意味を持ちます。もし懸命に被害者と向き合い説明をしてくれるなら、それだけで幾ばくかの救いが得られるかもしれない、そう考えてしまうのです。

 犠牲者や大切な人を奪われた遺族の苦しみに真摯に向き合い、自分のしてしまったことの大きさ、実行に至ってしまった自分の過去の行いから目を逸らさずにいてください。自分自身に何が欠けていたか、もしくは、外部からどのような働きかけがあればこのような事件まで至らずに済んだか、思うことがあれば言葉にしてもらいたいと思います。

 そして裁判が終わるまでの間は、投げやりに生きることはやめてください。それはあなたにも被害者の方々にも失礼にあたる行為だと思います。
 願うのはそれだけです。