天橋立駅待合スペースに設置される旧養老中のグランドピアノ(京都府宮津市文珠)

天橋立駅待合スペースに設置される旧養老中のグランドピアノ(京都府宮津市文珠)

 2017年の閉校まで35年間、京都府宮津市養老地区の旧養老中で愛されたグランドピアノが京都丹後鉄道天橋立駅に「駅ピアノ」として設置された。24日にはコンサートが開かれ、再びメロディーを奏で始める。

 ピアノは1982年に中学校の体育館完成を記念し、養老漁業協同組合が当時、大漁だったイワシの水揚げの収益を活用して寄贈した。閉校後は体育館壇上の片隅で眠っていた。

 駅ピアノの設置は、今年宮津に移住したジャズピアニスト・金谷こうすけさん(62)が音楽を使った町づくりのため、丹鉄に持ち掛けた。「昼は観光客のおもてなしに、夜は駅のにぎわい作りになる」と同社が協力。旧養老中のピアノが関係者の目にとまり、使える状態だったことから、16日に駅に移設した。

 養老地域会議代表の橋田勝さん(60)は「宮津の玄関口でもう一度生かされるのはうれしい。駅で校歌を歌う機会があればいいな」と話す。

 宮津駅にも同市金屋谷の大頂寺にあったアップライト型が置かれた。ピアノは丹鉄のイベントや地元音楽愛好家のコンサートに活用し、一般の人が使える日も設ける。24日午後4時20分から天橋立駅で、午後5時30分から宮津駅で記念コンサートを開く。

 金谷さんは「駅は町の中心。ピアノがあれば観光客に音楽が盛んな町だと伝えられる。町を音楽で埋め尽くしたい」と力を込めた。