京都府庁

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京都と滋賀の定点医療機関のインフルエンザ報告者数

京都と滋賀の定点医療機関のインフルエンザ報告者数

 冬になって新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、例年は流行期に入るインフルエンザの感染者数が京都府と滋賀県で激減している。定点の医療機関が毎週報告する患者数が11月以降、両府県ともゼロもしくは1桁で推移し、公立学校の学級閉鎖もない。専門家や両府県は、コロナ対策で取り組んでいる感染症予防が有効に働いているのではないかとみる。ただコロナとの同時流行も想定し、警戒を続けている。

■コロナ流行以降、インフルは下火に

 インフルの流行期に入るのは例年、11月下旬から12月上旬。しかし、今年は両府県とも定点の医療機関(京都府126カ所、滋賀県60カ所)が報告した患者数の合計は12月上旬まで毎週ゼロか1桁にとどまり、医療機関1カ所当たりの患者数は常に1人を下回っている。

 昨年は例年より早い11月上旬から患者数が増え始め、11月下旬には両府県とも3桁台に達していた。医療機関1カ所当たりでは滋賀県が49週(12月2日~8日)、京都府が50週(12月9日~15日)にそれぞれ注意報レベルの10人を超過。ところが、国内でコロナの感染確認が始まった今年1月以降、横ばいから下降に転じ、春先まで総じて患者数は例年と比べ少なかった。

■専門医「コロナ対策がインフル対策にも」

 インフル患者が減っている要因の一つとして、感染症に詳しい京都府立医科大の藤田直久病院教授は「3密」対策や手洗い、うがい、消毒などの効果を挙げる。「コロナで人々の感染症への意識が高まった。コロナ対策がインフル対策にもなっているのでないか」と話す。

 ただコロナの「第3波」が襲い、地域の医療態勢は日に日に厳しさを増している。府の担当者は「同時流行の可能性は消えない。インフルの感染ピークを念頭に備えておかなければならない」(健康対策課)と気を引き締める。

■公立学校の学級閉鎖、今冬ゼロ

 京都府や滋賀県の公立学校でも、2020年度に入ってからインフルエンザによる学級閉鎖はゼロが続く。例年は秋から冬にかけて各校で相次ぐが、今年は流行が抑えられている。

 昨年度の2学期中に、京都府や京都市の公立学校で学級閉鎖があったのは計127学校、延べ304学級。滋賀県では昨年9月18日から今年3月末までに延べ476学級であった。

 県教育委員会保健体育課はインフルの感染が少ない今年の状況について、「コロナ対策で学校でも手洗いや消毒、マスク着用の徹底を指導していることが要因の一つではないか」とする。